池袋の公園で月2回開かれる炊き出し会場に設けたアートスペースで、ここに集まる人達の声を拾う活動と、板橋区に常設したアートスタジオ大山に集まるユーザーのアート作品制作を支援する二つの活動が合体したものです。また、これら二つの場所で制作された作品を合同で年一回、公の場で展示発表することでアートを媒介にして社会を考えるきっかけを作り、少しでも社会をより良い方向に向けていきたいというソーシャル・プラクティス(ソーシャリー・エンゲージド・アート(SEA))の考え方を取り入れて日本型SEAであるアートプロジェクトという名称にしました。(こうした流れの推移は上記バナーにあるIKEBUKURO-OYAMA ART PROJECT 2023, STUDIO ACTIVITIES OYAMA 2022, ART PROJECT WITH SOUP KICHEN MEMMBERS 2021をご参照ください)
公園で月2回開かれる「てのはし」が主宰する炊き出しは年々回を追うごとに無料の食糧を求めて列を作る人達は増加の一途をたどっています。こうした社会が健全と言えるでしょうか。そこに集まる人々は何を考え、何を求めているのでしょうか。われわれはそれを紙に書いてもらったり、絵に描いてもらいます。
また、非正規で働く人は何かの理由があればすぐに首を切られ退職を余儀なくされる生きにくい社会に生きています。
そうした社会の中でも生きていかなければなりません。ある人は好きなアートに活路を見出し生活者の眼でアート作品を創ったり、また、ある人は油絵を描きたくて通う人、また、絵が描けないからと言って自分の考えていることを絵ではなく図や文字で表現する人、これもいわゆる絵ではないけれどアートです。コンセプチュアル・アートのようなものです。こうした様々な形で個々のユーザーの希望する表現がアートとして成り立つような助言をするスタジオがアートスタジオ大山です。絵を描くための基礎力(デッサン力)などは必要ありません。またどなたでも利用することができるように無料または低料金というのも大きな特徴です。また、今年度から「小さなコミュニティ」という活動も始めました。
炊き出し参加者やスタジオ利用者が混じり合って会合し、ワークショプや学習会、合唱会、時には食事会などをやり
巾広く交流して自分の世界を拡げて欲しいと思っています。
It is a combination of two activities: one is to pick up the voices of people who gather in a park in Ikebukuro to get free foods, and the other is to support the creation of art works by users who gather at Art Studio Oyama, which is permanently located in Itabashi Ward. The artworks created at these two places are exhibited and presented jointly once a year in a public space, and the idea of social practice (Socially Engaged Art (SEA)) is to create opportunities to think about society through art, and to help move society in a better direction, even if only a little. The name "Art Project" was chosen to reflect the idea of Socially Engaged Art (SEA), which is a Japanese-style SEA. (For more information, please refer to IKEBUKURO-OYAMA ART PROJECT 2023, STUDIO ACTIVITIES OYAMA 2022, and ART PROJECT WITH SOUP KICHEN MEMMBERS 2021 in the banner above.)
The number of people lining up for free food in a soup kitchen twice a month organized by "TENOHASI" in the park continues to increase with each passing year. Can such a society be considered healthy? What are the people who gather there thinking and what do they want? We ask them to write it down on a piece of paper or draw a picture. Some people express their thoughts not in pictures but in drawings or text, because they cannot paint. It is a kind of conceptual art. Art Studio Oyama is a studio that provides advice on how to make each user's desired expression into art, acrylic painting, oil painting, watercolor painting, drawing in these various forms. No basic drawing skills are required. Another important feature of the studio is that it is free or low-cost so that anyone can use it.
主宰者の長期病気療養のためスタジオ運営の継続は不可能となりましたので、お知らせします。
長い間のご利用ありがとうございますした。 尚、炊き出しアートスペースは有志の方の尽力によって継続しております。
今後のスタジオ活動につきましては、主宰者にご連絡して頂ければ、お伝えいたします。
できるだけ、「小さなコミュニティ」はじめ、このアートプロジェクトの継続を考えていますので、今後共どうぞよろしくお願いいたします。
連絡先 主宰者:尾曽越理恵
osgrwhtk@gmail.com 又は 080-3559-8313
上段左:炊き出しアートスペース 上段中:炎上 2022年作, 上段右:フライドポテトを食べる女
で書かれたテキスト。2021年作 2022年売却済 2022年作 2023年売却済
キャンバスにアクリル、25F キャンバスにアクリル、15F
下段左:涙の自画像 2022年作 下段中:光る女 2023作 下段右:自由への入り口 2024年作
2023年売却済 2023年売却済 2024年売却済
キャンバスにアクリル、小品 キャンバスにアクリル、20P キャンバスにアクリル、20P
Rojyou Tarou
The first time when he came to the Art Space, he was a homeless person. It was then that I discovered his talent.
Then he found a job and trained to paint while he worked for two years at Art Studio Oyama. Some people like his paintings and he sold them to his five pieces. Now he becomes a painter while he is working.
キャンバスにコラージュと No War はじめて描きました。 酒ばかり飲まないで時には
アクリルペイント , 27X22cm 紙に水彩 四つ切 キャンバスに油絵具 10F 聖書でも読みなさい。四つ切 水彩
M I さん A Kさん C Kさん クリスチャンのA Kさん
子供教室は、様々な画材を提供して自由な発想を促します。自分で考えたことを絵にする喜び、絵を描く楽しさを体験してもらうことを第一に考えています。希望者にはアクリル画や油絵の指導もします。
上:小1アクリル画 小4アクリル画 小1マーカー 小1水彩
下:小1水彩、 小1水彩
第一回 3月17日(日)「小さなコミュニティ」とは
話者ー尾曽越
第一回目は主に池袋ー大山アートプロジェクトの由来と今までの活動の振り返りやアートについてのお話をPPTxの画像でお話しました。そして「小さなコミュニティ」は、それらとの繋がりで、これから更に大きなコミュニティにし、多様な人達を巻き込んで色々なことが学べたり、考えたり、心を癒し回復したりできる場にしたいということをお話しました。参加者には、このアートプロジェクトの運営に関わりたい人、お手伝いしたい人、すでに役員の人も含めて集まって頂きました。このコミュニティは談笑の場でもあるので、お話の後は食事をしたり、お茶菓子を食べたりして自由に発言して頂きました。基本的にこの会の参加は無料で、興味のある方は、どなたでもご参加いただけます。
第二回 5月14日火曜日 「合唱する会」
ピアノ伴奏&指導ー菊池リカ先生
3:30~4:30 池袋ノア・ピアノスタジオ
今回の参加者はアートスペースとスタジオ利用者の4人のみでした。今回は初めての試みなので、少人数でも利用できる小部屋のピアノスタジオを借りて行いました。参加費は無料です。
参加した人達は皆、次の会も参加したい、歌えて楽しかったと言う感想でした。日頃みんなで声を揃えて大声で歌を歌うことは、なかなかありません。これによって生活に張りができたり、ストレスの発散ができたりと、得られるものは大きいと思います。
今後は絵を描くだけでなく、歌うこともやっていこうと思います。
TBSテレビ、4月19日金曜日、24:13から放映された「ニュース23」でTENOHASIの炊き出しの様子が放映されました。
題して「炊き出しに変化、母娘の姿も」で、貧困が襲来している東京の困窮している人々の様子を長期に渡る炊き出し
参加者への取材を重ねて特別番組にして報道されました。
番組冒頭と終了時に路上太郎氏作のアートスペースでの作品「生活苦」「犬と人間の中間の生活」「弁当を二分割して食べ
る」のテキスト・アートがクローズアップで写し出されて、人々の窮状がインパクトのあるアート作品で強調されました。